大室山は、底面の直径1000メートル、比高280メートル、山頂火口の直径300メートルの、東伊豆単成火山群の中で最大のスコリア丘の山体を持つ火山で、溶岩流も最大の広がりを見せています。「大室山」は富士山の北側の裾にもう一つあるため、区別して「伊東大室山」「伊豆大室山」と記載されることもあります。大室山は伊東市内のどこからでも見ることができ、矢筈山(やはずやま)、小室山と並んで伊東のシンボルとなっています。
山頂の火口壁には浅間神社が祀られています。過去には「室の腰」からの登山道が利用できましたが、リフトができてからはスコリア丘の保全のために徒歩による登山は禁止されています。
大室山は南山麓にある伊東市池区の所有で、新鮮な噴火地形が保存されている貴重な単成火山として、2010年に国の天然記念物に指定され保護されています。山焼きによって樹木は育たないが、炎が届かない場所に数本のオオバヤシャブシが見られます。<続く>
(斉藤俊仁)
大室山にはジオテラスの以下のジオツアーでお客様を案内しています。
A-1 大室山コース
A-2 大室山・さくらの里コース