資本主義とSDGs

昨今SDGs、これはSustainable Development Goals(持続可能な開発)の頭文字だが、この言葉がマスメディアを賑わせており、経済界、金融業界、そして政界ですらアプローチに向けての歩みが感じられる。
世界中が何か憑かれたようにSDGsへの取り組みを開始したことが望ましいことである。

しかしこの流れの根底にあるものを知っておく必要がある。
人類が幸福になれるために考案された制度を思い出してみよう。
社会主義、共産主義、資本主義等が在るが、中国を除けば世界は資本主義が本流である。
資本主義とは資本家が資金を提供し、企業が製品の製造販売を通して利潤を生みだし社員には給料、株主には配当を還元することで社会経済は回っている。
資本主義とは業績と数字で成り立っていると言っても過言ではない。

SDGsは2015年の国連サミットで採択され、その理念はLeave no one left behind(誰一人としてとり残さない)とし非常に格調高かったが、当初世界は殆ど無関心に近かった。
しかし2018年にSDGs関連ビジネスの市場規模が17の目標ごとに約70~800兆円との試算が発表された途端資本主義の触手が一挙に伸び始めたのだ。
利潤がなければ経済は回らずSDGsの目標達成もままならないが現状の資本主義の下で理念は達成されるのだろうか。

タイトルとURLをコピーしました