大室山(3)4ヵ所から膨大な溶岩「先原三里」を出現させる

大室山は3億8千万トンという膨大な溶岩流を4地点から流出させ、「先原三里」という言葉が示すような広大な溶岩平野を出現させた。噴火に伴い、伊東市周辺の全域に大量の火山灰を噴出したが、溶岩の流出がその後だったため、溶岩が埋め残した部分付近でのみ、見事なスコリア層を見ることができる。
1996年の研究資料から溶岩は室の腰、岩室山、森山と、スコリア丘の中腹から四つの流れが判明している。
溶岩が最初に流出したのはスコリア丘西方の「室の腰」からで(溶岩流Ⅰ)、十足、池の両方向に流れ下り、十足に向かった溶岩はさくらの里に「スコリアラフト」や「穴の原」などの足跡を残し、池に向かった溶岩は対島川をせき止めて池の原型をつくった。
スコリア丘北方山麓の岩室山からは、大規模な溶岩の流出(溶岩流Ⅱ)があり4.5キロメートル北方のカインズ伊東店まで、4キロメートル東方向の門脇崎まで達している。<続く>

 

 

(斉藤俊仁)

大室山にはジオテラスの以下のジオツアーでお客様を案内しています。
A-1 大室山コース
A-2 大室山・さくらの里コース

タイトルとURLをコピーしました